玉山登山 Mt.Yushan climbing (Highest mountain in East Asia) 東アジア最高峰
- titanium-kotaro
- 2016年9月20日
- 読了時間: 7分
念願の東アジア・玉山(旧名・新高山)3952mを登山
台風の合間、お天気にも恵まれ、雨にも降られず
素晴らしい海外登山初体験を満喫できた

行程は以下の通り
9/19 夜 嘉義市・玉山登山社という登山専門の旅行代理店のツアーに合流 100m 31℃
日本人1、香港人2、台湾人12(うちガイド2)の総勢15人のパーティー
参加していた英語の出来る香港人カップルの2人には大変助けられました
9/20 6:00 マイクロバスにて阿里山方面へ 25℃ 晴れ
途中、レストランで朝食、買い物
9:30 登山口2600m・タータカ ここで自家用車で合流する台湾人も
管理事務所で入山許可証確認・パスポート提示 17℃
約10kmの道のりを60分~90分に1回休憩・昼食を入れながら
ゆったりとしたペースで山頂下の排雲山荘3400mまで。晴天、微風
16:00前 排雲山荘
夕食・身支度
19:00 就寝
9/21 01:00 起床 早朝食
02:00 排雲山荘出発、登頂開始3400m 10℃ 強風
03:50 頂上下150m地点・風口 夜明け前のアタックまで岩陰で強風を避けて時間調整 4℃
04:55 風口出発
05:15 山頂登頂3952m、ご来光 7℃ 風は収まる
06:15 下山開始
08:00 排雲山荘到着 朝食 10℃
09:00 排雲山荘出発 下山開始
13:30 登山口・タータカ到着2600m 18℃
14:00 マイクロバスにて阿里山経由で各自下山、ここから自家用車で帰る台湾人も
17:00 嘉義市・登山代理店着 シャワー・着替え・解散 17:45解散
感想は、富士山・御殿場ルート+屋久島・宮之浦岳+亜熱帯の台湾・深山幽谷
高度3000mを超える延々とした山道は、距離はあるけど、
登山道は台湾国家公園の威信にかけて十分整備され
難所も鎖・梯子・木道・ケージ等で補強されているので、難度は高くない
むしろ3000mをはるかに超えているのに続く森林帯が不思議な光景。
マツ・スギを中心に3500mまで高木が生えているし、イワツバメは舞っている
排雲山荘宿泊入山者は1日92人に制限されているので、混雑感は皆無
耳を澄ませば隣の尾根の滝の流れる音が聞こえてくる
行く前は、亜熱帯だから雨対策だなと、屋久島行のような装備を準備した
後は30℃→0℃は想像がついたので、薄手のレイヤー対策
日頃の行いが良かったのか、台風の合間の好天で、レインウェアは防寒用としての使用にとどまった
足元は登山前・下山後の観光を考えて、ミドルカットのトレッキングシューズを選択したけど
地元・台湾人はローカットのトレランシューズ程度の人もいる
健脚であれば底厚・防水であれば十分そうです

さて、3000m峰が40座を超え、入山規制のため混雑知らずの、こんなに素晴らしい台湾の山々なのに
途中で出会ったのは92人宿泊者のうち、自分を含め日本人2名、
それに下山時にすれ違った日本人パーティー5名のみ
これはひとえに、台湾国家公園が1カ月前締め切り、玉山登山・排雲山荘定員92名/1日を実施している事による
日本から玉山登山ツアーもあるけれど
GWや秋分の日前後のみ実施のツアーが多く、しかも日本代理店仕切りだと費用も15万~20万と高い
(7・8月は台湾の台風シーズンのため、日本の代理店はツアーを組みたがらない)
今回の自分の登山代理店に払った費用はツアー費5900元のみ
2泊2日の行程で日本円換算で20000円ちょっと。
台湾の山々の情報は少ないし、日本人代理店任せにすると時期も費用も制約多い。
そこで台湾登山を考える方の参考に、自分の手続きをメモに残します
簡単な中国語でのメールのやり取りができる事が必要条件とは思いますが
自分で手配すれば安い航空券2万+台北~嘉義・往復新幹線6000円+ツアー2万円の50000円足らずで
台湾の名峰を楽しめます

お世話になったのは 嘉義市にある 玉山登山社 http://blog.xuite.net/a2688555/blog
山荘ではツアーを主催する会社を3社見かけたけれど、(他は国家公園に直接許可を得た個人パーティー)
日本から検索している限りは、
玉山や阿里山の入り口である嘉義市のこの登山社が
一番ツアーが豊富で柔軟な対応が効いて質実剛健な感じがしたので
ここと交渉する事にしました。(ただし、ここは日本語・英語がほぼ出来ません。中国語メールやり取り。でも最安値)
玉山をはじめ、台湾の山岳国家公園は
*1カ月前までに入山許可が必要。人数多ければ抽選(申し込みは4カ月前にスタート)
*玉山ゴールデンコースは排雲山荘に宿泊する事が前提となり、ここの定員が92名。ニアイコール1日の入山定員。
*亜熱帯・台湾といえども冬期は入山禁止。3月~12月が入山可。天候が良いのは10月11月。
*台湾人でも一般登山者は複数名・山岳経験者含むパーティーでないと許可が出ない。外国人は要ガイド。
*必然的に外国人は地元の山岳代理店のお世話にならないと登れない。
*ハイシーズンには入山許可の倍率は10倍近く、台湾の人々は複数の日程で次々とエントリーをかけます。
また、登山専門会社は地元ツアーを用意し、かなり融通が利く模様。
*外国人はそんな訳にはいきません。そこで92名のうち、平日のみ24人の外国人優先枠が用意してある。
*この外国人優先枠は抽選ではなく先着順。そこで日本の旅行代理店はGWや秋分の日等に専用ツアーを組む。
ただし、この日本発着・日本語ガイド付きのツアーは4泊5日観光付き程度で15万以上かかる模様。
また、台湾の台風シーズンに当たる7・8月は中止確率が高くなるので、日本の代理店はツアーを組みたがりません。
*殆どの登山代理店がコスト面から8名以上参加でツアーを実行する。ゆえにオフシーズン平日はツアー不実施もある。
(今回の自分は外国人応募者3名+地元台湾人抽選通過ツアー12名が合体した計15名)
*台湾は夏に台風・荒天が多く、全期間でのツアー実施・山頂到達率は約7割だとか。
中止の場合は国家公園への抽選申し込み費用と若干の手数料だけ。ほぼ全額が払い戻し。
*排雲山荘に泊まるゴールデンルート以外では、排雲を利用しないで縦走する2泊3日以上の行程で申し込むか、
阿里山あたりに宿泊して深夜0時から登り始める弾丸登山ツアーなどが考えられます。
これらは1カ月前までに申し込んでおけば抽選対象にはならなそうです。
*しかし、外国人は必ず台湾人のプロと登る事というルールがあるので、
日本人はいずれにせよ地元ツアーか台湾人の知人を頼らざるを得ません。
台湾では祝日ではない敬老の日が、4カ月前の即日に外国人枠24人分が日本人代理店に抑えられてしまい、
その翌日を山荘泊りとする行程とし、入山許可の代行を玉山登山社にお願いする。
”外国人のみで8人パーティーが結成できれば良いけれど、1カ月前の抽選日まで8名揃わず、
抽選待ちの台湾人参加者の当選者を加えて8人以上を結成する。運が悪ければダメ”
そんな玉山入山のルールがなかなか理解できなくて、1カ月前の抽選結果判明日までやきもきしました。
そんな心配も、山荘で見かけた3社の代理店は、地元の信頼も篤いようで、
最終的にどこも15人前後のパーティーを仕立て上げられたようです。
ちなみに他の会社は台北などに拠点を置いているので、若干高いかもしれませんが、
料金はどこも玉山行2泊2日~2泊3日で6000台湾ドル前後(2万円前後、実施人数少なければ値上げ)です。
嘉義は平地からいきなり登山口まで車で上がるので、阿里山あたりに前乗り宿泊する台北発のほうが
高山病に弱い人は高地順化のためには良いのかもしれません。
ちなみに台湾での台北発富士登山&観光・4泊5日のツアー価格は約15万
日本で見かけた東京発・玉山登山4泊5日は17万~
自分の今回11日間の夏休みの台湾・中国旅行の総費用は土産代金除くと20万円以下
(登山部分だけ抜き出すと航空券2万+台湾新幹線6000円+ツアー18000円)
苦労は多いですが、自由行動や満足感、費用対効果は大きいです。
台湾の登山ツアー会社は情に篤く、とても親切で、ネットワークがしっかりしています。
ツアーが決まったら、すぐにLINEでグループを作って連絡・情報、写真・動画を共有し合います。
日本の登山ツアーは入った事が無いのですが、こんな感じなのでしょうか?
それに下山したら、YouTube上にすぐに動画をアップしてくれました。
日本でも個人の記録をYoutubeにアップする人々は多いですが、
ツアーの参加者が映像を編集してYouTubeにアップするのは、なにやら新鮮です
YouTubeで「玉山、登山」で検索かければ、多くの登山映像がヒットします
興味を持たれた方は検索を
台湾人のチームワーク、優しさに心動かされた玉山登山でした。
そうそう、お薦めは「南湖大山の縦走だ」と言われました
他にも森が深い山容の台湾の山々は見どころが多そうです。
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