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シンガポール旅行① Singapore Visiting old battlefields


Changi Museum

シンガポール・マラソンへ参加することになった3泊5日

冬から真夏の国へ行く故、到着初日と2日目はゆったりとお勉強的な視察予定を組んだ

友人と再会する夕食まではシンガポールの戦跡巡りにあてた

最初に訪れたのは The Changi Museum and Chapel  http://www.changimuseum.sg/

ここはシンガポールの友人に「戦跡をみるならどこがお薦め?」と聞いたら

「ここはとても良い博物館だと思う」と答えてくれたもの

チャンギ空港に朝に着いて、この博物館はチャンギにあるから最初に訪れることにした

イミグレ、換金、フリーSIM購入、シンガポールのスイカ購入、朝ごはんを済ませて

バスを乗り継いで30分足らず、9時に到着

チャンギ周辺はハイソな住宅地域として再開発されていて、開館時間まで周辺をブラブラ

日本では億近いの高級住宅がズラズラ並ぶ

ここは昔は刑務所を中心とした鄙びた地域だったと聞くのに

ものすごい開発と豪華さ

シンガポール国民の経済力を思い知らされる

Changi Chapel and Museum

館内の写真撮影は禁止ゆえ、見聞きしたものを記す

1942年2月に英国を中心とする連合軍を破り、シンガポールを占領した日本軍は

シンガポールを「昭南島 Shonan-tou」と名付け、敗戦までの3年半の軍の統治に入る

この間、欧州系住民の多くは収容され、中華・マレー・インド系住民は厳しい監視下に置かれる

自由を奪われた「昭南島」市民の生活が写真を中心に綴られている

あるいは収容所での虐待、中華系を中心としたゲリラ活動を警戒するあまりの虐殺

収容所でも反日活動阻止行動においても犠牲者は数千、あるいは万単位と言われている

こうした3年半の占領下の市民生活を展示したのがこの博物館

結果、戦後に虐殺は法規違反として戦犯が処刑される

そして収容所の欧州人のこころの拠り所となった教会が

博物館内に移設されている

正直、日本人としてはあまり気分の良いものではない

泰緬鉄道建設に動員されたり、大量発掘された白骨とかを見ると

なにか良政とまで言わなくても

統治に血の通った人間性も探したくなるし、文章になっていなくても写真にその痕跡はないかなと思って回る

占領下住民との共同作業や学校生活の写真を見つけては、少しは見つけてほっとしたりもした

占領下の市民生活は、どこも似たり寄ったりだろう

悲惨と苦しさが殆どを占める

ここはシンガポールの建国の精神の礎を残した博物館

中華系・マレー系・インド系・英国欧州系の4民族の抗戦と自由独立を求めた姿が

この3年半に投影・凝縮されている感じで受け止めるしかない

もう一つ、大きな戦跡を回った

日本占領時期死難人民紀念碑 the Civilian War Memoria  

1960年代に数百柱の中華系の人骨が大量発掘された第2次世界大戦中の華僑粛清事件

この追悼・慰霊と「シンガポール建国」の精神の象徴として

建国を支えたマレー系・中華系・インド系・英国ユーラシア系の4民族の団結を表す巨大な慰霊塔を作り

その基に数百の華僑の遺骨を納めた

地元ではChopstick(箸)とか呼ばれて、若い人はそのテーマも良く知らないみたい

でも、まごう事なく、ここは「シンガポール建国」の精神の象徴

1967年にシンガポール建国の父 リー・クワンユーが建てた

今ではとても親日国のシンガポールだけれど

台座の「日本占領時期死難人民紀念碑」の文字が重い

Chopstick 市民戦没者記念碑

日本憎しとか書いてあるわけでは無いのだけれど

ここでは自然と頭が垂れる

戦争の悲痛さを永遠に記している

こうした戦史遺跡・記念碑は世界中いたるところにある

これらの戦跡を回って、思ったことはチャンドラ・ボース Chandra Bose  সুভাষচন্দ্র বসু  の事には触れていないな?と

インド独立の穏健派ガンジーと武闘派ボース

インド独立のために枢軸国の日本やナチスと手を組んだボースは世界史では殆ど扱われないのだろう

シンガポール独立を考える上でも、ナチスと手を組んだ人を歴史上残すのは具合が悪かろう

夜に友人に会った時、Changi Museum を教えてくれた事のお礼と

それとなくボースの事を聞いてみた

そうしたら、歴史はどこでも国・為政者が都合の良いように作る、とあっさり言った

これも世界の共通認識だ

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